インディアンフルートの選び方
キー(調子)について
インディアンフルートをはじめる時、どのキーのフルートを選ぶか迷ったりしますが、まずはA管のフルートをお薦めします。 A管は、五音音階(ペンタトニックスケール)であれば♯のつかない音で演奏ができ、七音音階(ダイアトニックスケール)ではドを主音にして演奏できるため、音の並びを把握するのに判りやすい為です。
木材について
現在製作されるハイスピリット社のフルートのほとんどがシダー(杉)材で作られています。
それは、ネイティブアメリカンにとって古くから生活に欠かせない木材であるとともに、フルートの製作においては音響特性・美しさ・加工のし易さがどれも素晴らしいからです。
・シダー(アロマティックシダー)
音色は甘く柔らかく、豊かな倍音を含んでいます。杢目や色も美しく、これから始める方には最初にオススメしている木材です。
・スパニッシュシダー
音色は素朴で優しく、とてもよく響きます。また軽いので持ちやすいです。加工がしやすいため比較的安価で提供されています。
・ウォルナット
芯のある、クリアでハキハキとした明るい音色。反応の良さは抜群です。少し重量感があり大人気の材ですが、残念ながら現在はほとんど作られておりません。
・エボナイズドウォルナット
ウォルナットを複数回浸漬して深い黒色の木目調を作り出し、その後無毒のオイルを複数回塗布して密封するという複数段階のプロセスを経てエボナイズド処理されます。この手間のかかる作業により光沢度の高い外観が生まれます。また音質も強化され、応答性が高く、音の輪郭がはっきりし、共鳴度が高まります。
インディアンフルートの楽しみ方
こちらのブログでも解説しています!
まずは、とにかく吹いてみましょう。
穴は6つ。両手の人差し指と中指と薬指で上3つ、下3つをそれぞれ押えます。手の上下はどちらの手でも構いません。(通常は左手が上です。)
インディアンフルートの吹き口は思ったより太いとよく言われますが、くわえる必要はありません。吹き口に唇をあて、口笛を吹くようにやさしく吹き込むだけで自然に音がでます。
インディアンフルートは押さえる指穴の数を変えることで、それぞれで異なる演奏を楽しむことができます。
5穴式だと五音(ペンタトニック)音階。6穴式だと七音(ダイアトニック)音階や、#や♭が出てくる十二音(クロマチック)音階が演奏できます。
5穴式
5穴式はどこの穴を指で塞いでもそれらしいメロディーを奏でることができ、自由に即興演奏を楽しむことができます。適当に指を動かしているだけなのに素晴らしいメロディーを奏でることができ、仲間とのアンサンブルも楽しめます。
5穴式を楽しむためには、上から3番目の穴(通常は左手の薬指)を離さないようにするか、付属している革紐で上から3番目の穴を塞いでください。
6穴式
附属の革紐を外して6穴式にすることで演奏できる音が増え、やってみたかった色々な曲に挑戦出来ます。楽譜も出ておりますので、是非憧れの曲を探してみてください。
音程について
ハイスピリット社の作るフルートは440Hzに調整されています。(アーストーンシリーズは432Hz)
インディアンフルートは民族楽器であり、現代楽器のように自分でチューニングするという概念はありませんし、音程が不正確な楽器がとても多いです。しかしHigh Spirits Flutes社の製作する笛は非常に精密に計測して設計しているため音程のズレが少なく、初心者の方も安心して始めることができ、プロの方にも演奏や録音に専念していただくことができ好評をいただいております。
それでも、全ての楽器が完璧な音程かというとそうではありません。
また、吹き込む息の量でも音程は変わります。
強く吹き込むと高く(#)なり、逆に吹き込みが弱いと低く(♭)なります。さらには冬場など寒く乾燥している時期には低くなりますので、そのような時はしばらく吹き込んで楽器が暖まると通常の音程に戻ってきます。(気温22℃、湿度35%が理想とされています。)
あくまでも民族楽器ですので、チューナーで計測することはオススメしておりません。自分の心で感じ音色をお楽しみください。